2025年08月12日
新潟県耳鼻咽喉科医会報告
五十嵐文雄
●県医会活動、その他
昨年6月診療報酬改定が行われました。その中でベースアップ評価料、医療DX推進体制整備加算はこれまでにないもので、昨年の今頃は皆様大変ご苦労されたことと思います。ベースアップ評価料に対しては届出様式が複雑との批判が多く算定率も低いため、厚労省は何回か簡略化、今年になってからもさらに簡略化した様式が発出される始末です。「できるんだったら最初からやって下さいよ!」と言いたくなります。医療DX加算についても6年10月には若干増点になり、算定要件にマイナ保険証利用率が加わりました。さらに7年1月からはマイナ保険証利用率要件が厳しくなり、4月からは若干増点となりましたが利用率要件はさらに引き上げられています。コロナが2類感染症の頃のような目まぐるしさです。今でもこの2件の混乱が余震のように続いている一方、中医協では令和8年度診療報酬改定に向けた議論が進んでいます。OTC類似薬を保険適応外にする動きもあります。臨床耳鼻科医会ホームページの会員ページに参考資料がありますのでご参照下さい。
今年4月より「かかりつけ医機能報告制度」が施行されました。11月に初回の報告を予定しているとのことです。これから具体的な通知が出てくると思いますので要注目です。
昨年末に相澤直孝先生より代診医マッチングシステム(仮)」の提案があり、会員諸先生にアンケートを行いました。多くの先生からご回答、ご意見を頂戴し有難うございました。具体的な運用についてはこれからの段階です。無料職業紹介業務でも厚労省(労働局)への登録や実績報告が必要ですので、新潟県医師会で行っているドクターバンク・ショートサポートバンクに参加する形式を想定しています。
●日本臨床耳鼻咽喉科医会関連
4月13日(日)に「日本臨床耳鼻咽喉科医会設立記念及び五周年記念式典・祝賀会」が開催されました。日本臨床耳鼻咽喉科医会は令和2年4月1日に設立されました。同年の4月に設立記念式典を行う予定でしたが、コロナが猛威を振るい始めた頃で中止となりました。そこでこの度「設立記念及び五周年記念」となった次第です。
●役員交代について
医会総会で会長に浦野正美先生、監事に佐藤弥生先生、寺久保洋次先生が選出され、他の役員も交代となりました。退任される先生方はご苦労様でした。留任、新任の先生方は今後も宜しくお願い致します。私個人としては会長職を浦野正美先生に引き継ぐことができ、「ホッ」としています。平成27年に今井昭雄先生から引き継いでから10年の会長職中、日本臨床耳鼻咽喉科医会設立の準備、参加が大きな出来事でした。県医会会則の変更、会費の値上げなどの懸案事項に関して会員諸先生にはご協力いただき有難うございました。御礼申し上げます。前段にも記しましたが、医療を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、医会からの発信が重要になっています。会員諸先生には今後ともご意見とご協力いただき医会活動が実効性のあるものになることを期待しています。