はるかさんの弟で4歳のまさお君は、いつでも口をぽかんと開けていて、みんなにぼうっとした顔をしていると言われます。いびきが大きく、かぜをひくとひどくなって息が止まりそうになることもあります。耳鼻科でみてもらったところアデノイドが大きいためと言われ、手術をすすめられました。
1)アデノイドとは何のことですか。
扁桃肥大の項目でも述べましたが、扁桃には、のどちんこの両側にある口蓋扁桃、のどの一番上(鼻の奥)にある咽頭扁桃(アデノイドとも言います)、舌の付け根にある舌扁桃などが、のどの入口を取り囲むようにあります。アデノイドが大きい状態をアデノイド増殖症、アデノイド肥大、咽頭扁桃肥大などと言い、単にアデノイドと省略して言うこともあります。
2)アデノイドは年齢で大きさが変わるのですか。
アデノイドは3歳頃から大きくなりはじめ、6歳頃が最大になります。その後は少しずつ小さくなっていき、大人になるとほとんどみられないくらいになります。
3)アデノイドが大きいとどのような症状がでますか。
鼻の奥で空気の通り道を狭くするために鼻で息ができにくくなり、口で息をしたり、いびきをかいたりします。ひどくなると、寝ているときに息が止まる睡眠時無呼吸症候群をおこします。また、アデノイドの近くには耳の奥(中耳〈ちゅうじ〉)につながる耳管〈じかん〉が開いているために滲出性中耳炎〈しんしゅつせいちゅうじえん〉の原因になったり、鼻の通りが悪くなるために副鼻腔炎になったりします。
4)アデノイドが大きいと顔つきが変わるのですか。
アデノイドが大きいために口をいつも開けているのを、昔からアデノイド顔貌〈がんぼう〉と言います。これは、いつも口を開けているために、くちびるや上あご、前歯などの形が変わり、全体としてしまりのない顔になっていることを指します。しかし、アデノイドだけが理由で顔の形が大きく変わることは少なく、睡眠時無呼吸をおこすようなひどいアデノイド増殖症の子どもでも、手術のあとには普通の顔つきにもどると言われています。
5)アデノイドの手術について迷っています。どうしたらよいでしょうか。
ひどい鼻づまりや睡眠時無呼吸、中耳炎、副鼻腔炎などの原因になっているようであれば手術を受けた方がよいでしょう。また、アデノイドの手術は口蓋扁桃の手術と関係があるので、かかりつけの耳鼻科医とよく相談してください。
<日本耳鼻咽喉科学会HPより抜粋>