会長挨拶

日本耳鼻咽喉科学会 新潟県地方部会 会長 髙橋 姿

高橋 姿日本耳鼻咽喉科学会新潟県地方部会のホームページ(HP)にようこそ。このHPは耳鼻咽喉科の地方部会員のために開設されているものでありますが、一般の方も閲覧する可能性もあると思います。ここではわれわれの組織構成や日頃の活動状況について、簡単に紹介させて頂きます。日本耳鼻咽喉科学会の活動にご理解をいただければ幸いです。

日本耳鼻咽喉科学会(日耳鼻)とは会員数約1万人の耳鼻咽喉科医で構成される学術団体です。新潟県地方部会は、その中において約160名の耳鼻咽喉科医よりなる、中規模の地方部会です。開業医を主体として、病院勤務医や医育機関である大学病院の指導医あるいは研修医によって構成されています。

新潟県の地方部会の特徴としては、中規模ながら、あるいは中規模だからこそ、これらの構成員が極めて良好な連携を示し、緊密かつ正確な関係を形成している点にあります。これも偏に開業医と病院や大学の耳鼻咽喉科医がお互いの医療レベルを熟知し、信頼している結果と思います。診療所において手術適応のある患者さんが受診すると、速やかに手術施設のある病院に紹介していただいていますし、病院では手術が無事終了すると、詳細な手術所見を添えて紹介医に逆紹介して、経過観察や処置をお願いしています。

このような連携の良さは、他の地方部会からも高く評価されていて、羨ましがられています。新潟の県民気質によるものであり、同時に新潟大学を中心とした耳鼻咽喉科組織の伝統ともいえます。このような良好な関係を継続・維持して、安全で安心な良質の医療を提供できるよう、日頃から会員一同が努力を積み重ねてきた結果とも自負しています。

われわれ地方部会の基本的な活動としては、日本耳鼻咽喉科学会の支部として中央の指示により調査・広報活動等を行うことは勿論ですが、本県独自の活動も行っています。具体的には年2回の学術講演会と総会、保険医療研修会、学校保健研修会の開催であります。学術講演会は会員、特に大学を中心とした若手会員の学問研鑽の場です。一方、二つの研修会は適正な保険医療のための勉強会、学校健診に関する検討会ですが、同時に、特別講師を招いての新しい知見を学ぶ場となっています。これらはすべて会員自身による運営であります。その他、医療関連企業と共催による様々な研修会を不定期ながら頻繁に開催して、会員の生涯教育に努めています。

さらに会員自らの研鑽だけでなく、一般の方々への啓蒙としての活動も行っています。すなわち、各種市民公開講座への講師派遣、「耳の日」、「鼻の日」記念日における医療相談、各種団体からの講師派遣依頼への対応、さらにテレビやラジオ、新聞等を通じての耳鼻咽喉科医療の啓蒙に努めています。特に春の花粉症対策、加齢に伴う難聴と補聴器の適正な選択、いびきと睡眠時無呼吸症候群等は一般の人にとって関心が高いものです。これらを分かりやすく解説して、適正な医療を受けられるよう努めています。勿論、人工内耳や小児の睡眠時無呼吸症候群等、頻度は少なくても先進的かつ重要な医療は、一般の市民は勿論、医師会等での講演により他科の医師にも理解してもらうようにしています。さらには地方部会発信の公開講座と医療相談会も企画しているところです。

一般的に耳鼻咽喉科が扱う疾患としては中耳炎、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)、扁桃炎等を代表的な病気として、さらに聴こえ、めまい、においと味の感覚を扱う感覚器の診療科として一般の方には理解していただいています。しかし、この領域には悪性腫瘍、いわゆる癌も多数発生します。耳の癌は極めて稀ですが、鼻の癌、口(舌)の癌、咽頭(のど)の癌、喉頭の癌等が代表的なものです。これらはそれ自体が進行も早く、悪性であることは勿論ですが、顔面 頸部に発生しますので、衣服等で覆うことができず、美容上にも問題があります。そのため手術法の工夫や形成外科・放射線科医との協力により、高度で良質な医療を目指し、努力しているところです。癌の存在部位によっては外科、脳外科とも共同で手術を行うこともしばしばです。

この様に日耳鼻新潟県地方部会では、全会員が切磋琢磨して、より良い耳鼻咽喉科の診療向上に務め、新潟県民の健康に貢献しようと しています。皆様のご理解をいただければ幸いです。

 

(平成18年4月15日 記)